カードローンの金利は変動金利なのか?

 

カードローンの金利は、預金の金利と違い低いほど支払う利息額が抑えられて借り入れ側は返済が楽です。

 

利率の数値はカードローン契約をする際大事なポイントの一つですから、しっかりチェックする方が多いでしょう。

 

しかし、その金利が変動金利なのか固定金利なのかを気にしたことがあるでしょうか?

 

カードローンの場合、限度額や残高(または借り入れ額)によって金利が変わるので、何となくほとんど変動金利だと思っていることも少なくないでしょう。

 

ところが、本来変動金利とは経済・金融情勢によって金利が上がったり下がったりする金利の仕組みを指します。

 

その為、限度額や残高などで金利が変わるからといってそういった金利設定のカードローンがすべて変動金利だとはいえません。

 

利用しているまたは契約を検討しているカードローンの金利が固定金利と変動金利どちらなのかは、大体カードローンの貸付条件や商品概要の金利の項目に載っています。

 

また、銀行カードローンは変動金利、消費者金融は固定金利である事が多いです。

 

時に、固定金利の場合は、金融情勢などに左右されることなく契約中の金利のままなので、金利が下がることもなければ上がることもありません。

 

ただし、固定金利の場合でも先述したように限度額や残高毎に設定されている金利が違う場合は、金利が変わります。

 

加えて、上限利息法で残高100万円以上の場合、金利設定は最高でも15%とまでと定められていますから、初めに50万円を18%の固定金利で契約したとしても、その後追加借り入れをして残高が100万円を超えれば金利は15%に下がります。

 

このようにカードローンでは、借り入れ状況で金利が左右される事が多い為、あまり変動金利と固定金利に差がないように思えます。

 

カードローンの変動金利と固定金利の違いはあるのか?

 

上述もしたように、変動金利は簡単にいえば景気に左右される可能性があります。

 

しかし、固定金利であればカードローン利用状況による金利変動はあっても、利用中のカードローンの金利が景気に引きずられることはありません。

 

その違いを良いと取るか悪いと取るかが微妙なところとなってきます。

 

というのは、変動金利の場合その特徴から、もし金融情勢が悪化した時に金利が上がってしまうリスクを見込んではじめから金利が低い場合があります。

 

また、逆に景気が良ければ金利の見直しがされた際、契約中の金利が下がる可能性もあります。

 

固定金利の場合はそのような仕組みではない為、低金利のメリットにはあやかれないわけです。

 

ところが、変動金利の場合は金利が上がるリスクも同時にはらんでいる為、いつまでも低金利で借りられるわけではない嫌いもあります。

 

その点では、固定金利のように金利がずっと安定している方が長く安心して借りられるでしょう。

 

時に、固定金利よりもさらに金利が安定しているのは、一律金利でのカードローンです。

 

固定金利と混同されがちですが、一律金利の場合は限度額や残高にさえ金利が左右されることがありません。

 

一律金利のカードローンの場合は、50万円借りようが100万円借りようが金利が変わることはありません。(*上限利息法の範囲内で)

 

借りたい金額が明確で、他のカードローンの金利と比べたときに明らかに低金利であれば、一律金利でカードローン契約をするのも良いでしょう。

 

りそな銀行のクイックカードローンなどは一律金利となっています。

 

カードローンの金利は本当に変動するのか?

 

変動金利は金融情勢で金利が上下しますが、実際に金利が下がったり上がったりするのかといえばなかなか大大的には変わりません。

 

また、実際金利が変わるのは金融情勢などよりも、法律や金融機関の金利設定の変更によるものが多いというのが現実です。

 

いい例が、マイナス金利が日銀(日本銀行)から発令されても、銀行カードローンの金利にはほとんど金利変動がなかったことが挙げられます。

 

本来ならば、日銀に民間の銀行が預けているお金が市場により出回る為の施策だったわけですが、住宅ローンや不動産の取り扱いといった大きな取引には多少顧客に有利な効果があったようですが、カードローンの審査通過率の上昇や金利の引き下げには繋がりませんでした。

 

マイナス金利施行も金融情勢の変動といえば変動ですから、変動金利のカードローンなら金利が変わってもおかしくなかったという事です。

 

ところが、実際はそれで変わることはなかったのですから、経済・金融情勢、景気の変化が確実に金利に適用されるというわけではないでしょう。

 

つまり、変動金利設定による金利の上下はあくまでも可能性があるというくらいに思っておく方が良いといえます。