家族の異動情報は個人の信用審査に関わるのか?

 

基本的に、カードローンをはじめとするローン審査では、契約申し込みをした本人の個人信用情報しか審査されません。

 

契約申し込み時の、契約先の金融機関または保証会社による情報開示に同意をするのは、契約者本人ですからそれ以外の個人の情報は例え家族であろうと、原則勝手に開示されることはありません。

 

ところが、金融機関や保証会社が信用情報機関に個人信用情報を問い合わせた際、類似検索をした結果意図的ではないものの、家族に異動情報があるというのが分かってしまう事があります。

 

それは、ローン審査をする金融機関が信用情報を開示する際、類似検索をすることで契約者本人と似た情報を持つ人を探す為、家族の情報もひっかかってくるからです。

 

特に、同居している家族の場合は、住苗字や住所、自宅電話があればその番号が同じですから、類似検索で契約者本人と一緒に検索結果としてひっかかってしまうのです。

 

何故そもそも、信用情報を照会するのに類似検索などするのかといえば、膨大な情報の中から契約者本人が漏れないようにする為です。

 

また、特に過去にローン履歴がない方は、信用情報が未登録であるため記録が出てこないので、本当に信用情報がないのか、さらに確認することが必要とされるからです。

 

その時に、似た情報が載っている家族の信用履歴がみられてしまう事があるのです。

 

しかし、先述もしたように、原則、信用情報の開示は本人の同意が必要となるので、つぶさに家族の信用情報まで精査されるわけではありません。

 

ただし、その家族の信用情報に重要な異動情報(長期延滞や債務整理など)がみられる場合は、契約者本人の返済能力が疑われてしまう可能性があります。

 

加えて、それ以前に、家族が金融事故を起こした金融機関でのローン契約の場合は、審査通過が難しいと考えられます。

 

信用情報機関(JICCとCIC)の異動情報は、5年経つことで消えますが、各消費者金融や銀行で保管されている顧客データは、いつまで保管されているか分かりません。

 

特に、銀行の場合は、全国銀行個人信用情報センターには自己破産の記録が10年は残りますから、家族が破産者である場合は契約先選びを慎重にした方が良いといえます。

 

個人のローン審査に家族の異動情報はどの程度影響がある?

 

信用情報開示の類似検索で家族の信用履歴を見られたくなければ、同居をしないことで類似検索にかかる可能性を下げられます。

 

加えて、家族の異動情報が原因でローン審査に落ちしてしまうリスクも減らせます。

 

というのも、同居していなければ住所や電話番号が同じになることはありませんし、尚且つ結婚などして苗字が変わっているなら、信用情報の類似検索でひっかかってくることはないでしょう。

 

また、同居している家族が借り入れの返済に困っていたり、破産者であると、申込時の契約者本人の返済能力に問題はなくとも、借金問題を抱えている家族の肩代わりをいつかするのではないか?と疑われる可能性がありますが、同居していなければ、その不安要素も少なからず払拭できます。

 

しかし、上述もした通り、基本的にローン審査は個人の信用情報や属性に基づいて行われます。

 

その為、借り入れ希望額が高額ではなく30万円程度までであれば、家族の信用に異動情報がみられたとしてもあまり審査に影響されないとも言われています。

 

そして、ローン審査を行う金融機関や保証会社はそれぞれ異なった審査基準を持っているため、家族の異動情報まで契約者の返済能力として見込むところもあれば、別物として扱うところもあります。

 

その為、もし、自身の信用情報や属性に問題が見受けられず、且つ借り入れ希望額も30万円も超えない程の少額であるのにローン審査に通らない。という場合のみ、家族の信用履歴を疑ってみる。くらいの認識で良いかと思います。

 

基本的には、ローン申し込み契約者だけの信用情報が審査では精査されます。